前回のテーマで、恋愛や婚活、結婚生活での人間関係において、大切なことは『相手を否定しない』ということをお伝えしました。
しかし、本人は否定しているつもりではないけれど、無意識のうちに相手を否定している場合が良くあります。
今回は人がどういった時に人を否定してしまうのか、について、深堀していきます。
無意識のうちに相手を否定してしまうパターンは2つあります。
1つ目は、『事実だから否定してもいいと思い込んでいる時』、2つ目は、『自分は正しいと思い込んでいる時』です。
まず1つ目の『事実だから否定してもいいと思い込んでいる時』というのは、本人にはけっして悪意はなく、むしろ善意で相手を否定してしまうパターンです。
例えば、男性が『40歳で恋愛や結婚をしたい』と言ったとします。
仮にそれに対して、『40歳からの5年間で、結婚できる割合は5.6%しかありませんので、結果的に40歳以上で独身の方は95%が一生独身です。』
『ですから一生、一人で楽しく生きる方を選択した方が無難ですし、ちなみにこれは否定とかではなくて、事実を伝えているだけですよ。』と言われても、相手からすれば否定されたとしか受け止められません。
これが、『事実だから否定してもいいと思い込んでいる時』のイメージです。
しかし、相手の気持ちはどうでしょうか、彼はおそらく雑談がしたかっただけで、正論やアドバイスを求めていた訳ではなかった可能性が高いと思います。
そんな相手に対して、正論でバッサリ切ったりすると、深く傷ついてしまうし、イラっとしてしまうでしょう。
それになにより、もう話しても無駄だから、話をするのはやめようと思ってしまいます。
正論などというものは、言われなくても皆だいたい分かっている場合がほとんどです。
本人はわかっているのですが、わかってしまえば夢や希望がなくなってしまうからわかりたくない訳です。
そもそも、ただの会話に事実や正論、アドバイスなどは必要なく、それらは具体的なアドバイスを求められた時に、応えてあげればいいだけです。
人は『正しい事をいって絶望を押しつける人』よりも、『自分の気持ちを分かってくれて、希望を与えてくれる人』を好むものです。
恋愛や婚活、結婚生活では特に、男性は女性に対して、脳の性質上どうしてもアドバイスをしてしまいがちですので、注意してください。
次に、『自分は正しいと思い込んでいる時』ですが、相手が自分の思っていることと違う事を言うと、ついつい間違っていると感じて否定してしまうパターンです。
しかし、世の中に本当に正しい事実など存在していません。
どこかの本にこれが健康に良いと言われていても、自分にとってその情報は正しくないこともありますし、また別の本には別の健康法が書かれているものです。
つまり人にとっての正解が、全て自分にとっての正解にはなりえないということになります。
ですから正しさに固執しないで、『自分とは考え方が違って面白いな』思って、恋愛や婚活、結婚生活では、相手と自分の違いをそのまま理解することが大切な事になります。
とにかく、『自分は正しい相手が間違っている』という思い込みが相手を否定してしまう一番の原因になるので、恋愛や婚活、結婚生活では特に気をつけてみてください。