男性という生き物は何かにつけて、解決策を出してアドバイスをしたがります。
例えば彼女から『昨日会社でこんなことがあって、ほんと部長は私のやる気を失わせる様なことばかり口にするから、やになっちゃう』と言ったとします。
すると男性は『次からはこうすればいいんじゃないの』と、アドバイスをしたります。
とことが、女性からすれば昨日あったことを、ただ話したいだけなのに、男性はそれを特別な『問題』として受け止めて、その問題解決の方法をアドバイスし始める訳です。
女性からすれば、アドバイスをして欲しいのでは無くて、ただ話を聞いて欲しかっただけなのです。
なぜ女性は話を聞いて欲しいと思っているのかというと、女性の脳の特性はプロセス重視で共感型の傾向が強いからなのです。
自分の心の状態に対して、共感をしてもらう為には、プロセスが重要になってきます。
今の自分は悲しいという感情を持っているから、その感情に共感して欲しいと感じてしますが、いきなり結論を話したところで、なぜ悲しい思いをしているのかの理由が分からないと、人は共感することができません。
例えば、映画やテレビドラマで涙を流したことがある人は思い出して欲しいのですが、主人公やヒロインのストーリーがあって、そのストーリーを理解しているからこそ、始めて涙を流すことができます。
この映画やテレビドラマのストーリーには、かなり長い時間の会話や、物語の展開などもあって、黙って長時間、その物語の流れにつきあっていなければ涙を流すことはできません。
そして、このストーリーがなければ、観客や視聴者は感情移入することが出来ずに、共感もできませんから、涙を流すことはできないという事になります。
つまり共感してもらいたい女性は、男性に対しても自分の状況を事細かく説明して、その時自分はどう感じたのか、それからどうなったのかをストーリーの様に話そうとする訳です。
そのストーリー展開が途中で途切れてしまうような、『問題解決策』を男性から言われても、まだすべてのストーリーを話し終えていませんから、共感してもらえないと感じて、残念に思うという訳なのです。
女性の話を聞くという行為は、映画やテレビドラマのストーリー展開に匹敵するところですので、途中でそれを遮ってしまう様な『問題解決策』や『アドバイス』には意味がありません。
女性は共感して欲しいからこそ話をしている訳ですから、その話を最後まで聞いてあげる努力が男性には必要となります。
なぜ男性には『努力』が必要なのかといえば、男性は特別普段から共感されることは求めてはいないので、自分の事を事細かくストーリーの様に話をする習慣がないからなのです。
その為に女性が長話しをする意味が解らず、その会話を自分の得意な脳の特性である、ゴール重視の問題解決型の脳の処理機能を働かせて、女性とのコミュニケーションに対処しようとしてしまう訳です。
つまり、こうなってしまうのは、男性の脳の特性と、女性の脳の特性との大きな違いが原因であり、男性にも女性にも良好なコミュニケーションを取る時には、お互いにそのコツが分かっていないとし失敗してしまうということなのです。
恋愛中や交際中の男性と女性に必要な考え方は、お互いの脳の特性が違うという事、そしてその為に自分にとっての常識が異性には通用しないという事なのですが、そんな異性との交流を良いものにしようとした場合に必要な要素こそが、『愛情』という器です。
お互いに理解できない相手を理解しようとするには、『愛情』がなければ不可能なことですから、コミュニケーションを通じて、恋愛や交際中の二人にとっての大切な『愛情』を、相手と自分自身の中に育んでいく行為こそが、今のお付き合いの目的だと考えて交際をしていただければと思います。