ご存知かと思いますが、20世紀の後半まで男女は平等ではありませんでした。
1967年の第22国連総会では「婦人に対する差別撤廃宣言」がされましたが、それまでは世界的にも社会的にも男女は平等ではありませんでした。
その為、昭和世代の男性は、『女は感情的でバカだ』と思いこんでいますし、反対に女性側は『男が女を下に見ている』と思い込んできました。
これらが恋愛関係や結婚にも影響していて、男女の脳特性の違いを益々判らなくさせています。
しかし、時代は変わり平成生まれのZ世代からは、男女は平等であって、職場でも女性の社会的能力が男性に遜色ないことを理解しています。
今の若者達はもう『女だから』という理由だけで、相手を低く評価することはなくなりました。
ところがその反対に、男性の生活的能力の方は向上しているのかというと、一向に上がってはおりません。
例えば、トイレに立ついでに、そのままトイレの汚れを軽く掃除してトイレから出てくるといったセンスは、男性にはなかなか持てないと思います。
男女が恋愛をして長期間の交際をした場合、女性の社会進出程度に応じた、男性の生活的能力の向上がされていないので、女性側から見れば不平等さを感じる訳です。
結婚すればそれが決定的になると分かっていますから、なおさら結婚を踏み切る気持ちになれない、というのは無理もない事なのかもしれません。
女性側からすれば男性に、もっと生活的能力を上げて欲しいという欲求が潜在的にあります。
その為、男性の中には自分で毎日料理を作り、家事や育児にも協力的な意思表示をする男性が、女性からはモテてる様になりました。
しかし、ストレス的に考えると、女性の社会的能力の向上にかかるストレス度と、男性の生活的能力の向上にかかるストレス度は平等ではありません。
どんなに女性の社会的進出が促進化しようとも、男性自身がその分楽をしている訳ではないからです。
過去も現在も男性達は絶えず競争社会の中で戦って生きてきました。
昔は男性同士で戦えば済んでいたものが、現在では女性も競争相手になっている為、余計にストレス度は増加しています。
将来的に今交際している女性と結婚をすれば、社会的能力は今と同じ様に要求され、さらに生活的能力までも女性から要求される訳ですから、結婚したくない男性が世の中に増加するのは当然のことかもしれません。
男女が平等になって世界平和が訪れるどころか、男性と女性の間のストレスは増加する一方となってしまいました。
その解決の糸口になるのが、男女がお互いの脳の特性を理解し合うという次元の上昇についてです。
恋愛や長期間の交際中に、お互いの脳の特性を理解しあって、一緒に生活するようになった時の事前準備をしておくという考え方です。
男性が、ゴール重視の問題解決型であれば、その脳特性を生かすかかわり方を女性が行い、反対に女性が、プロセス重視の共感型の脳特性であれば、それを生かす様に男性がかかわるという方法です。
私のこれまでにお伝えしている内容も、全てはここの次元上昇の為といっても過言ではありません。
長年結婚相談の仕事を通じて、結婚したくても出来ない方、そもそも結婚などしたくない方など、相談の内容はさまざまですが、社会情勢の変化が激しすぎて、男女の正しい関わり合い方が見えていないと感じます。
ぜひ時代にあった新しい考え方を見つけて、今交際中の異性と喧嘩別れをするのではなく、お互いを理解する努力をしていきましょう。