男性と女性が同じ空間に居て、なにかしらの共同作業をしていれば、必ずそこには会話が存在します。
先輩が後輩に指導するケースもあれば、食堂で一緒に食事をすることもあるでしょう。
この場合、男性がゴール重視問題解決型の脳特性を持っていて、女性がプロセス重視共感型の脳特性をもっていた場合、失敗する会話の中で一番多いのが、アドバイスです。
なぜアドバイスがいけないのかと疑問に思う方も多いと思いますが、この場合のアドバイスをする側が男性であり、受ける側が女性である時、男性は女性からの悩みに対して、その答えを検討して即正しい回答を出して、アドバイスしようとします。
まずこれが失敗です。
男性側からすれば信じられないかもしれませんが、これが恋愛や婚活、結婚生活で女性から嫌われる一番多い典型的なパターンです。
その理由は、正しいアドバイスをしたところで、女性にとってその回答には、納得することが難かしいからです。
良いアドバイスとは、アドバイスされた側が深い理解と、納得できる世界がなければ価値を見出せません。
アドバイスをした側も、折角正しいアドバイスを伝えてあげたのに、感謝してもらいえないのは悲しい事ですし、腹立たしく感じてしまうかもしれませんが、恋愛本には、男性は女性の話をまずは聞きなさいと書かれています。
では、聞いているだけでよいのでしょうか。
これも違います。
正しい答えは、“共感してあげる”という行為です。
“共感してあげる”その方法が、話を聞いてあげるという手段なのですが、話を聞くその目的自体は共感してあげることなのです。
人は困っている時や解決できない問題が起こっている時、その時の脳は緊張しています。
どんなスポーツでも、緊張していては良い成果は出せないといわれますが、問題解決の際も同じなのです。
人は問題に向き合っている最中、脳が緊張してパフォーマンスが下がりますから、まずはこの緊張を解きほぐす必要がある訳です。
その緊張を解きほぐす方法が、その人の話を聞いてあげることによる共感なのです。
男性が女性からアドバイスを求められた場合、まず一番大切なことは、その話に共感してあげる事、十分に話を聞いて共感が出来たところで、初めてアドバイスが届きます。
そのアドバイス自体も、できればパーツを分解してあげて、相手の話す内容を受け止めて共感を深めながら、その部分を小分けして伝えてあげます。
すると、女性側の脳は共感により緊張が緩み、アドバイスを受け入れるキャパができます。
パソコンでいえば、メモリーの容量が一杯で、もうこれ以上作動できない状態が、脳の緊張状態と同じですから、余分なパソコンのメモリーを解放してあげる様に、その人の話を聞いて共感してあげるのです。
すると脳の緊張が緩むので、受け入れる容量が生まれ、正しいアドバイスを受け入れることが出来るようになります。
この緩みを事前にしないで、いきなり正論をぶち込もうとすれば、女性だけでなく男性ですらその人に嫌悪感を感じてしまいます。
人の話を聞くという行為は、理解する為だけではなく、相手の緊張をほぐす目的もある訳です。
恋愛や婚活、結婚生活では、普段から人の話を聞いてあげて、その人の脳の緊張を緩ませてあげられる度量が必要です。
婚活アプリや結婚相談所からの紹介で異性にお会いした時に、なかなか上手くいかないのは、普段から人の話しを聞く共感力が不足しているからかもしれませんね。