私達日本人は、みな同じように日本語をつかってコミュニケーションをとっています。
ですから当然相手にも同じ意味が伝わっていると思いやすいのですが、実は言葉の捉え方が男性と女性とでは大きく違います。
それを理解していないと、コミュニケーションをする中で、『なんでそんなことで怒るの』といった問題が発生します。
自分が良かれと思って話した言葉が、女性を怒らせてしまったという、苦い経験はないでしょうか。
たとえば、アドバイスという言葉を男性と女性との感じ方や捉え方で分析してみると、男性にとってアドバイスは貴重で大切ものという印象があると思いましが、女性にとってアドバイスとは、不要な口出しのようなものであったりします。
男性という生き物は、アドバイスをすることも、されることも好きな方が多く、その理由は理論的であればあるほど、問題解決の糸口として使う事ができるからです。
つまり、アドバイスを通じてなんらかの問題解決を図ろうと、絶えず脳を使っているからです。
その反対に女性の脳は、共感することを中心に使っていますので、世間的にはどうなのかといった客観的な事実の確認の為以外の、共感することにはつながらないアドバイスは不要な言葉ということになる訳です。
言葉をいい変えれば、男性は的確さや理論性を求めるのに対して、女性は意見よりも、共感を求めているということになります。
女性が男性に相談する時、求めているものは本気の解決策ではなくて、『寄り添ってくれる姿勢』である場合が多いものです。
女性の方から『どう思う?』とアドバイスを求められた時でも、基本的には相手の気持ちを肯定し、受け止めるのが正解で、男性が自分基準で判断したり、批判したりすることは厳禁です。
そもそも女性の場合、質問をしている段階ですでに答えを持っている場合がほとんどですので、一生懸命に良い提案をしようなどと、考えないほうが無難です。
この逆に、男性が女性に質問をした場合、女性は理論的かつ的確な説明が出来る時以外は、アドバイスしない方が無難でしょう。
中途半端なことをいったり、安易に共感するような言葉を使ったりすれば、反感を買う事にもつながるからです。
さらに、恋愛や婚活、結婚生活に欠かせないコミュニケーションの中の一つに、『謝る』ことがあるかと思います。
この『謝る』という言葉を男性と女性との感じ方や捉え方で分析してみると、男性にとって謝る言葉に、『ごめんなさい』がありますが、まさしく謝罪の意味そのものがこの『ごめんなさい』であるのに対して、女性は『ごめんなさい』に理由を求めます。
なぜ『ごめんなさい』なのか、その理由が明確でないと許すことができません。
逆に『本当に悪いと思っているの?』と攻め立ててくる場合すらあります。
この場合、女性が求めているのは、『ごめんなさい』という謝罪ではなくて、どれだけ深く傷ついているのか、という共感をして欲しいということなのです。
女性にとってあくまでも、コミュニケーションの基本は共感ですので、共感に基づく『謝罪』である必要がある訳です。
つまり、女性自身が何で怒っているのか、何に傷ついたのかを、しっかりと理解して共感する必要があるのです。
それが示されていないまま、ただ単に『ごめんなさい』と言われても、受け入れることは出来ません。
反対に男性への謝罪の意味は、そのままの『ごめんなさい』という言葉が最高単位での謝罪の意思表示となります。
ですから、男性は女性に対して、ただ『ごめんなさい』としか言葉を選択できなかったりします。
これは、自分がそうだから、相手もそうなんだと思い込んでいるからです。
恋愛や婚活、結婚生活に欠かせないコミュニケーションの中での謝罪の真意は、男性は『ごめんなさい』に全てを託すけれど、女性は『ごめんなさい』の前の道のりに、共感されたことが託されている必要があるので、その違いを理解して相手の望む意図で『謝罪』する必要があるということを忘れないでください。